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2009年7月 2日 (木)

アニメの殿堂

前の日記でもちょっと触れた「国立メディア芸術総合センター」について。興味深い2つのコラムを読んだのでその紹介を。


まず1つ目は、「アニメの殿堂」でググるとトップに来る、メディアコンテンツ産業の教授、岸博幸氏。
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT12000008062009

要約するとこういうことかな。

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「アニメの殿堂」予算は無駄遣いではなく、必要なものである。
漫画・アニメは現代日本文化の代表であるが、それを理解していない人が多く、冷遇されている。
こういった文化は政府が保護・発展させるべきであり、今回の予算案はむしろ遅いぐらいだ。
他にもっと無駄なものあるだろ云々。
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漫画・アニメは日本を代表する文化だ、という声はここ数年耳タコモノで聞かれることだし、そういう認識はほとんどの人がもう持ってる気がする(待遇はともかく)。

むしろ今回のことの論点は、じゃあなんで「大不況の今」、それに金を使うのか?そしてその使い道がハコ作りというのは的確なのか?ってことな気がします。

なんかテレビで議員が言ってることを聞きかじった感じだと、新しい観光名所を作るような雰囲気でモノを言ってるんですが…。そもそもそんなもんは今の景気対策にもならんし、明日にも繋がらない気がするんですけど。


実際日本のアニメ産業がいかに疲弊しきっていて、質の面でも海外で非常に高いものが生み出されて日本アニメを脅かしている、そして優秀なクリエーターが着実に海外へ流出しているという現状、政府はその辺のことわかってるんかなぁ。

と言うわけで本当~に日本のアニメ産業のこと考えてるんだったら、アニメーターや漫画家、製作会社に補助金出す方がよっぽど現実的だと思うんですが。勿論、内容について政府は一切関与しないと言う条件は必須で。


要するに今回のことについて、反対派に対して「漫画・アニメは素晴らしい文化だってことをわかってない!」って言うのは論点ずれてる気がするなぁというのが私見。


さて2つ目は、朝日新聞にあった浦沢直樹のコラム。内容は以下の感じ。

――――――――
漫画と言う文化が政府に認められたということで誇らしい。
むしろ国立の美術館があるのだから、国立の漫画博物館が出来ることは当然。
ただ、展示される内容が政府によって選別されることは遺憾。
「アニメの殿堂」「国営マンガ喫茶」というネーミングはマンガを馬鹿にしているし、反対意見を助長するだけ。
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なんと言うか漫画家としてのプライドがにじみ出てるコラムだった。特に今回はハコというか外面に目が向きがちだったので、政府による選別と言う中身についての視点は興味深かったです。

要するに「手塚治虫は全部展示するけど、永井豪のコレとコレはダメ」とか、そういうのを政府のお墨付きでやられることは気持ちが悪いし、何より思想的に危険だ、ということですか。

まぁだったら絵画や映画は全部平等に扱われているのか?と問われると決してそうではないと思うので、尚更マンガは難しいと思うけど、まぁなんと言うか現役プロ漫画家らしい意見だと感じましたよ。


と言うわけで両者の肩書きが如実に現れた面白いコラムでした。

しかしこんなまずは叩かれて当然みたいな話を今になって…本当与党のやり方は頭悪すぎるなぁ。
オタクにしてみれば今まで散々漫画・アニメに不当な扱いをしてきた政治家がコロッと態度を変えてこっちに歩み寄ってきたことには「ざまぁみろ!」って気持ちもあるけど、だったら尚更真面目にやってくれよって思う次第です。


そしてやっぱり一番まずいのは偏りまくった報道だよなぁ…。これ言い出すとキリがないんですけど。あととりあえず略称考えましょうぜ。

(追記)
この手の話題で一番大切なのって果たしてどの意見が一番正しいのかってより、複数の意見を読んで、その人がどういう立場と思想で言っているのかを考えることだと思った。

オタクの立場から言えば現場をもっと大切にしろとかそういう意見も言えるけど、一般人にとっては知ったことじゃないんですよね。

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